神社参拝でほとんどの人が行うのがお賽銭を納めることです。
ただ、お賽銭といってもいくら入れるといいのかと考える人もいると思います。
というわけで、今回はお賽銭について書いてみました。
神社に焦点を当てていますが、考え方はお寺も一緒じゃないなかと思います。
それでは、誰かの参考になれば幸いです。
目次を選んでもらえれば、気になる内容にジャンプできますよ。
もくじ
お賽銭とは?
お賽銭はご存じの通り、神社に納めるお金のことです。
神社を参拝した際に、日頃の感謝の気持ちを込めて納めます。
お賽銭=感謝の気持ち と考えてもいいと思っています。
人によっては願いを叶えるための対価と考える人もいるかもしれません。
しかし、お賽銭をいくら納めても願いは叶いません。
そんなことで叶っている願いなら世の中チョロいですからね(笑)
お賽銭の歴史
お賽銭はいつから始まったものなのだろうか。
神社は有史以前から存在しています。
そこの頃からお賽銭があったのかというと、どうもそうではなさそうです。
神社本庁によると諸説あるとしながらも、「お米」を白い紙に包んで供えており、それが貨幣の普及に伴い、お金も供えるようになったとされています。
実際にいつ頃からという明記はありません。
ただ、神社にお賽銭を納める賽銭箱については記録に残っており、賽銭櫃(さいせんびつ)という名前で1540年に神奈川県鎌倉市に鎮座している「鶴岡八幡宮」に置かれたというものです。
これは「快元(かいげん)」という名前の僧侶が記した日記に書かれているのだそうです。
もしかすると、これよりも昔にどこかの神社に似たようなものが置かれていた可能性は否定できませんが、記録上ではこれが最古の賽銭箱になるようです。
お賽銭の行方
私たちが納めたお賽銭はどうなるのか。
なんとなく分かるかもしれませんが、お賽銭は神社の維持・運営の資金として使われています。
建物の修繕やお供え物、備品などの購入などです。
全てがお賽銭で賄われているわけではありませんが、神社にとってはお賽銭も大事な収入源の一つとなります。
神社にとってのお賽銭問題
神社にとってお賽銭は大事な収入源にはなっているのですが、一つ問題があります。
それは両替です。
いくらお金といっても、小銭の状態では使い勝手が悪い。
お賽銭はお札を納める人も多くいますが、それでも圧倒的に小銭が多い。
これを便利に使うためには両替して纏める必要があります。
しかし、お賽銭で集まる小銭は大量です。
そうなると、困るのが手数料。
例えば1円が1000枚あったとして、これを1000円に変える両替をするとします。
そこにかかる手数料は、金融機関によって異なりますが、どこも1100円以上です。
つまり、赤字なるのです。
これは正直辛い・・・。
そこで、2022年には一部の神社ですが、地域の商店街のお店に対して手数料無料の両替サービスをやり始めた神社もあります。
お店では小銭はお釣りとして欠かせません。
お札を小銭にするのも手数料がかかるので、これは正直助かるので両者がWin Winになれる嬉しいサービスです。
まあ、小銭を選り分ける作業が必要なので、神社にとっては大変といえば大変なんですけどね。
小銭問題を一挙解決!最新のお賽銭
そんなお賽銭ですが、最近では時代の流れに乗って電子化をしている神社もあります。
QR決済や電子マネーによる決済です。
確かにこれなら両替の必要もないし、便利かもしれませんね。
ただ、QR決済などは規約に合わないなどで導入できない場合もあります。
それでも、色々と解決されて広まってくれると嬉しいかもしれません。
感謝の気持ちのお賽銭ですから、それが電子決済になったとしても感謝の気持ちは変わりませんよね。
まあ、思いを込めるってことだと現金の方が込めやすいって人もいると多いと思います。
そういう人は現金でも問題ないし、電子決済が良ければそっちでもいいしと選べるといいかも。
導入するのは神社なので、その辺にかかる手数料が新たに出てくるかもですけど・・・。
私たちがお賽銭を納める理由
これについては、冒頭で述べたとおり感謝の気持ちで納めるのが理由の一つです。
これに加えてもう一つあります。
それは、神社に末長くその場所に存在してもらうためです。
お賽銭は神社の維持、運営に使われていると述べました。
そのため、この場所を後世に残していくためにもお賽銭を納めるのです。
人によっては神社に参拝することで、心が晴れやかになったり気持ちの面でプラスになることがあると思います。
そういう場所を残していきたい、他の人の力になってもらいたいという思いでお賽銭を納めてもいいのではないかなぁ〜と思います。
お賽銭にまつわる意味のないこと
さて、お賽銭にまつわる意味のないことについてです。
といっても、そんなことあるの?って感じですよね。
あるんです、誰もがやっている全く無意味なことが(笑)
お賽銭の語呂合わせ
それが、語呂合わせです。
例えば5円なら「ご縁がありますように」とか、10円だと「遠縁となり縁が遠のく」とか。
聞いたことがあると思います。
これには全く根拠もなければ、意味がありません。
単に語呂を合わせているというものなだけです。
出雲大社のホームページにも質問コーナーで以下のように回答されています。
お賽銭の金額は決まっていますか?
お賽銭を5円にすると「ご縁がある」とか、「二重にご縁があるように」と25円、「始終ご縁があるように」と45円、「これ以上の硬貨(こうか=効果)はない」と500円などと、ガイドの方がおもしろおかしく話を作って案内されるのを聞くことがあります。 これは、まったく根拠のないおもしろおかしくしようとの“ためにする”語呂合わせにすぎません。大切なのは神様に対して真摯な気持ちでお祈りをし、その気持ちをもって日々の生活を送ることです。祈りの心はお賽銭の金額によって、まして変な語呂合わせで左右されるものではありません。
引用元:お賽銭の金額は決まっていますか?
この回答にはスッキリさせられました。本当にスカッとした気分です。
私も昔から語呂合わせで5円とか15円とかを入れていました。
でも、ある時から全く意味ないよな〜と思い始めていました。
要は気持ちなので、心を込めて納めれば金額なんて関係ないんです。
それでも好きな人は好きだと思うので、どんな語呂合わせがあるかを以下にまとめます。
縁起のいいと言われている語呂合わせ
まずは縁起がいいと言われている語呂合わせです。
金額 | 意味 |
---|---|
5円 | ご縁がありますように。 |
11円 | いい縁がありますように。 |
15円 | 十分にご縁がありますように。 |
20円 | 二重に縁がありますように。 |
25円 | 二重にご縁がありますように。 |
35円 | 再三ご縁がありますように。 |
45円 | 終始ご縁がありますように。 |
50円 | 五重に縁がありますように。 |
55円 | 五重にご縁がありますように。 |
105円 | 十分ご縁がありますように。 |
115円 | いいご縁がありますように。 |
125円 | 十二分にご縁がありますように。 |
485円 | 四方八方からご縁がありますように。 |
縁起が悪いと言われている語呂合わせ
次に縁起が悪いと言われている語呂合わせです。
金額 | 意味 |
---|---|
10円 | 遠縁、縁が遠のく。 |
65円 | ろくなご縁がない。 |
75円 | なんのご縁もない。 |
85円 | やっぱりご縁がない。 |
95円 | 苦しいご縁。 |
500円 | これ以上効果がない。 ※日本の硬貨で500円以上の硬貨がないため(効果がない→効果がない) |
以上が、語呂合わせになります。
とはいえ、何の意味もないものになります。
むしろ、縁起が悪い語呂合わせについては、お金に失礼な気も・・・。
気持ちが大事なので、自分の感謝の気持ちを込めて気持ちよく納められる金額を納めればいいと思います。
しっかり「ありがとう」という気持ちを込めれば10円でも全然大丈夫です。
そもそも金額の語呂合わせでご縁を呼び込むなんて馬鹿げてますよね。
ご縁は自分で行動して紡いでいくものだと思います。
金額に惑わされることなく、しっかり思いを込めて納めればいいと思います。
お賽銭は願いの対価?
感謝の気持ちなので、願いの対価として考えるのも悪くはないかもしれません。
でもこれは、願いが叶ったことに対してのお礼の意味です。
願いを叶えるために、お賽銭を納めるのではありません。
逆ですね。
お賽銭を奮発して10000円納めたとして、願いが叶わなかったらどうします?
神社に八つ当たりしませんか?
なんで10000円も奮発したのに叶えてくれないんだよ!って。
お賽銭を奮発しても願いなんて叶うわけがない(笑)
願いを叶えるのは神様ではなく自分自身です。
自分で願いを叶えるためにいろいろと行動して結果として叶うものだと思います。
叶わなかったということは、行動ややり方を間違えているのかもしれませんよ。
神社では、誓いを立てるといいかもしれませんね。
こういう願いを叶えるために行動していきます。
力を貸してくださいって感じですかね。
そうして自分の中で何かが奮い立って行動の原動力になれば儲けもんです。
そして行動の先に願いが叶ったなら、そのときに奮発したお賽銭を納めればいいのではないでしょうか。
感謝と一緒にね。
終わりに
お賽銭には日頃の感謝を伝えるという意味があるといいました。
そして、金額に関係なく思いが大切で語呂合わせは何の意味もないともいいました。
私たちが普段何気なく生活が出来ていることは物凄く幸運なことです。
平々凡々な日々に感謝して、神社に参拝に行かれた際は、今の自分が気持ちよく出せる金額にしっかりと感謝の気持ちをのせてお賽銭を納めるといいと思います。
そうしたら何かいいことあるかもよ(笑)