稲荷神社〜庶民にもっとも親しまれている神様〜

稲荷神社をご存知でしょうか。
真っ赤な朱色の鳥居が特徴的で神社で見かける狛犬は狐の姿をしています。
有名なところだと、京都の伏見稲荷大社、茨城の笠間稲荷神社、佐賀の祐徳稲荷神社で日本三大稲荷神社とも呼ばれています。(諸説あり)

そんな稲荷神社ですが、どんな神社なのか、どんな神様を祀っているのか、ご利益はどういうものか、それに怖いと言われていることについても紹介します。

稲荷神社とは?

全国の神社で1番多いといわれているのは八幡宮、八幡神社です。

しかし、冒頭でも紹介した通り、日本三大稲荷神社と呼ばれる神社から道端の小さい祠や屋敷内にある邸内社を含めると・・・稲荷社、稲荷神社が1番多いかもしれません。

さすがに庶民にもっとも親しまれている神様と言われるだけはあります。

特徴としては、鳥居が真っ赤であること、狛犬ならぬ狛狐が安置されていることです。

稲荷神社を守護する狛狐(写真ACより)

いくつもの鳥居が奉納されており、連なって配置されている場所もあります。
京都の伏見稲荷大社の千本鳥居は特に有名ですね。

京都伏見稲荷大社 千本鳥居(写真ACより)

稲荷神社は起源を辿ると、日本に帰化した秦氏が創祀(そうし)したといわれています。

秦氏とは百済(くだら)という現在の韓国西部にあった国から日本にやってきた京都一帯の一族です。

稲荷神社の神様とは?

稲荷神社と聞いて思い浮かべるのは狐だと思いますが、狐は稲荷神の使いなので神様ではありません。

稲荷神社の神様は「宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)」「倉稲魂命(うかのみたまのみこと)」と呼ばれている神様です。

古事記では、「宇迦之御魂神」

日本書紀では、「倉稲魂命」

宇迦とはウケ(食物)の古い形式で、特に稲霊を表しているそうです。

そして、「御」は神秘・神聖、「魂」は霊をそれぞれ表し「稲に宿る神秘な霊」という意味になるとか。

ちなみに、古事記にも日本書紀にも性別は書かれていませんが、古来より女神とされています。

また、仏教では荼枳尼天(だきにてん)という神様になります。

天女の姿で描かれているそうなので、仏教でも女神なのでしょう。

系譜

ウカノミタマの系譜ですが、これも古事記と日本書紀で別の記載になっています。

古事記では、須佐之男命と神大市比売との間に生まれた神様。

日本書紀では、伊弉諾(イザナギ)と伊弉冉(イザナミ)との間に生まれた神様。

古事記、日本書紀には何をした神様なのかという実績は書かれていないそうです。

御神徳・御利益

ここは気になるところですよね。
稲荷神社ではどのような御神徳や御利益が得られるのでしょうか。
ここは日本三大稲荷神社の伏見稲荷、笠間稲荷、祐徳稲荷でそれぞれ紹介します。

伏見稲荷大社

商売繁昌、五穀豊穣、安産、万病平癒、学業成就

笠間稲荷神社

五穀豊穣、商売繁栄、殖産興業、開運招福、火防(ひぶせ)

祐徳稲荷神社

商売繁昌、家運繁栄、大漁満足、交通安全

神社ごとに若干の違いはありますが、五穀豊穣や商売繁盛は共通しているようです。
気になる神社であやかってみるのもいいかもしれません。

狐は神様の使い「神使」

稲荷神社と切っても切れないのが狐です。
なぜ狐が神使となっているのか。
これには諸説あります。

日本三大稲荷神社の一つ茨城の笠間稲荷神社によると・・・

キツネも農事の始まる初午の頃から収穫の終わる秋まで人里に姿を見せていて、田の神が山へ帰られる頃に山へ戻ります。
このように神道の原形である「田の神、山の神」と同じ時期に姿を見せるキツネの行動から、キツネが神使とされるようになりました。

笠間稲荷神社ホームページ 稲荷神社とお狐さん より

また、伏見稲荷大社のホームページで紹介されている空海の弟子である真雅僧正が記した「稲荷流記」にはこうあります。

時は平安初期の弘仁年間(810~24)のこと、平安京の北郊、船岡山の麓に、年老いた狐の夫婦が棲んでいました。全身に銀の針を並べ立てたような白狐だったのです。この狐夫婦は、心根が善良で、常々世のため人のために尽くしたいと願っていました。とはいえ、畜生の身であっては、所詮その願いを果たすことはできない。そこで、狐夫婦はある日意を決し、五匹の子狐をともなって、稲荷山に参拝し、「今日より当社の御眷属となりて神威をかり、この願いを果たさん」と、社前に祈りました。すると、たちまち神壇が鳴動し、稲荷神のおごそかな託宣がくだりました。

「そなたたちの願いを聞き許す。されば、今より長く当社の仕者となりて、参詣の人、信仰の輩を扶け憐むべし」こうして、狐夫婦は稲荷山に移り棲み稲荷神の慈悲と付託にこたえるべく日夜精進につとめることになりました。男狐はオススキ・女狐はアコマチという名を明神から授けられたとのことです。

京都 伏見稲荷大社 稲荷勧請 より

どれが正解などはありませんが、狐が神使になっているのは色んな説があるんですね。

狛犬は神社に悪きものが入らないように見張っている門番のような存在ですが、狛狐は役割が違います。
狛狐は門番ではなく、神の使いとして参拝者と稲荷神をとりもつ役割を担っています。

狛狐がくわえているもの

さて、稲荷神社の狛狐ですが口にくわえているものがあります。
これは、神社によって若干異なりますが、くわえているものにも意味があります。

1つ目は玉。
伏見稲荷では鍵玉信仰と呼ばれるものがあり、玉は稲荷神の霊徳(計り知れないほどの徳)の象徴だそうです。

2つ目はカギ。
これは稲倉のカギであるとか稲荷神の宝蔵のカギであるとか諸説あります。先ほどの鍵玉信仰では玉と対をなし、鍵は霊徳を身につけようとする願望とされているそうです。

3つ目は稲穂。
これは五穀豊穣や富の象徴です。
稲荷神社の神紋にも稲穂が使われていますね。稲穂の神様を象徴するものでもあります。稲穂が狐の尻尾に似ているからという説もあるとか。

4つ目は巻物。
これは智恵を表しているそうです。
五穀豊穣も商売繁盛も智恵があるからこそ得られるものということではないでしょうか。

狛狐の中には、何もくわえていないものも存在します。
近くに稲荷神社があったら、何をくわえているか確かめてみても面白いかもしれません。

稲荷神社は怖いのか?

稲荷神社は怖いという人がいます。

何故なのでしょうか。

怖いと思われている理由は祟りがあるといわれているからだと思います。

これは、主神であるウカノミタマに祟られるというものではなく、神使である狐に祟られるというものです。

神の使いである狐に願いを届けてもらおうと賄賂というと変ですが贈り物を捧げて祈願したところ願いが叶ったとか、狐自体を祀り祈願して願いを叶えたとか・・・そんな話があるようです。

しかし、願いが叶ったあとにお礼もせず、感謝もせず、など礼を欠くと狐が怒り不運や不幸に見舞われることがあった・・・のかもしれません。
本当なのかは分かりませんが、願いを叶えてもらったらお礼をするのが礼儀ではあると思います。
もしかすると、礼を欠いてしまうような日頃の行いが不運や不幸を引き寄せたのかもしれません。

もう一つの理由に、仏教の荼枳尼天(だきにてん)のイメージも怖さの原因かもしれません。
日本では天女の姿で描かれていますが、インドでは人肉を食べる魔女とされています。
怖いですね。

あとは、一度信仰すると一生涯お参りしないといけないって話もありました。
しかし、そんなことは無いと思います。

ただ、信仰するということは、その神様を信じることです。
やめてしまうことで神様が悲しまれるかもしれません。
だからといって「許さん!」とはならないのではないでしょうか。

でも、一度作った縁です。

頻繁にお参りする必要はないと思いますが、稲荷神社を見つけたときは感謝を伝えるくらいは続けてもいいかもしれません。

稲荷神社へ以下ないほうがいいかもしれない人

これは稲荷神社に限らずなんですが、こんな人は参拝をやめた方がいいかなと思う人を挙げてみます。

怖いと思ってしまう人

神社へ近づくと怖いと思う人、嫌な感じがする人は参拝をやめた方がいいです。
そもそも、その場所に恐怖を感じた心持ちでお祈りしてもいいことはありません。
逆にその気持ちが不運を引き寄せてしまうかもしれませんね。

食べ物を粗末にする人

稲荷神社は食物の神様ですから、食べ物を粗末にする人は願いを聞いてもらえないかもしれません。
今の日本は飽食でたくさんの食べ物が毎日廃棄されているので、そもそも聞いてもらえないかも(汗)

ネガティブ全開の人

多少のネガティブは生きるうえで必要なことだと思います。
ただ、四六時中ネガティブな思考、発言をしている人はそれだけで不幸や不運を招いてしまうかも。
不平不満・愚痴・悪口・泣き言・文句を日頃から言っているようであれば改めてから参拝に上がったほうがいいかもしれません。

ペットを連れている場合

神社にもよりますが、多くの神社がペット厳禁となっています。
ペットの代表格といえば犬や猫ですね。
神道では動物は穢れているとされています。
家族同然のペットなので一緒に参拝したという人もいるかもしれませんが、自分のペットが原因で不運がもたらされたらペットも可愛そうですから、避けたほうが無難です。

あと、これは全ての人に当てはまりますが、手入れがされていない神社にはどんなところであろうとお参りは避けた方がいいです。
そこには、神様ではなく魑魅魍魎の類が巣くっているかもしれませんので。

終わりに

稲荷神社は、全国に多くあり、とても身近な神社です。

怖いイメージを持たれている人もいるかもですが、そんなことはないです。

本当に怖い神社であるならば、ここまで厚く信仰されていません。

京都の伏見稲荷大社や佐賀にある祐徳稲荷神社はとても豪華絢爛で素敵な神社です。

機会があればぜひ参拝に上がってみてください。

お願い事もいいですが、日頃のお礼を伝えてみるものいいのではないでしょうか。

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